自賠責保険の知識3 - あい企画 お役立ち情報

2013年1月13日

自賠責保険の知識3

自賠責保険(共済)の限度額と補償内容

損害に応じて支払われる保険金(共済金)には、
傷害・死亡・後遺障害・死亡に至るまでの傷害について、
それぞれ支払限度額があります。

●後遺障害による損害

後遺障害による損害は、障害の程度に応じて逸失利益および慰謝料等が支払われます。
後遺障害とは、自動車事故により受傷した傷害が治ったときに、身体に残された精神的又は肉体的な毀損状態のことで、傷害と後遺障害との間に相当因果関係が認められ、かつ、その存在が医学的に認められる症状をいい、具体的には自動車損害賠償保障法施行令別表第一又は第二に該当するものが対象となります。

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○補償内容

1.逸失利益: 身体に残した障害による労働能力の減少で、将来発生するであろう収入減。
収入および障害の各等級(第1~14級)に応じた労働能力喪失率で、喪失期間などによって算出します。

2.慰謝料等: 交通事故による精神的・肉体的な苦痛に対する補償。
上記1.の場合、(第1級)1,600万円、(第2級)1,163万円が支払われ、初期費用として(第1級)500万円、(第2級)205万円が加算されます。上記2.の場合、(第1級)1,100万円~(第14級)32万円が支払われ、いずれも第1~3級で被扶養者がいれば増額されます。


●後遺障害等級表●

 介護を要する後遺障害の場合の等級及び限度額

第一級
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
4,000万円

第二級
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
3,000万円

【備考】各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であつて、各等級の後遺障害に相当するものは、当該等級の後遺障害とする。


 後遺障害の等級及び限度額

第一級
両眼が失明したもの
咀嚼及び言語の機能を廃したもの
両上肢をひじ関節以上で失つたもの
両上肢の用を全廃したもの
両下肢をひざ関節以上で失つたもの
両下肢の用を全廃したもの
3,000万円

第二級
一眼が失明し、他眼の視力が〇・〇二以下になつたもの
両眼の視力が〇・〇二以下になつたもの
両上肢を手関節以上で失つたもの
両下肢を足関節以上で失つたもの
2,590万円

第三級
一眼が失明し、他眼の視力が〇・〇六以下になつたもの
咀嚼又は言語の機能を廃したもの
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
両手の手指の全部を失つたもの
2,219万円

第四級
両眼の視力が〇・〇六以下になつたもの
咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの
両耳の聴力を全く失つたもの
一上肢をひじ関節以上で失つたもの
一下肢をひざ関節以上で失つたもの
両手の手指の全部の用を廃したもの
両足をリスフラン関節以上で失つたもの
1,889万円

第五級
一眼が失明し、他眼の視力が〇・一以下になつたもの
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
一上肢を手関節以上で失つたもの
一下肢を足関節以上で失つたもの
一上肢の用を全廃したもの
一下肢の用を全廃したもの
両足の足指の全部を失つたもの
1,574万円

第六級
両眼の視力が〇・一以下になつたもの
咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの
両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になつたもの
一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの
一上肢の三大関節中の二関節の用を廃したもの
一下肢の三大関節中の二関節の用を廃したもの
一手の五の手指又はおや指を含み四の手指を失つたもの
1,296万円

第七級
一眼が失明し、他眼の視力が〇・六以下になつたもの
両耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
一耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
胸腹部臓器の機能に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
一手のおや指を含み三の手指を失つたもの又はおや指以外の四の手指を失つたもの
一手の五の手指又はおや指を含み四の手指の用を廃したもの
一足をリスフラン関節以上で失つたもの
一上肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
一下肢に偽関節を残し、著しい運動障害を残すもの
両足の足指の全部の用を廃したもの
外貌に著しい醜状を残すもの
両側の睾丸を失つたもの
1,051万円

第八級
一眼が失明し、又は一眼の視力が〇・〇二以下になつたもの
脊柱に運動障害を残すもの
一手のおや指を含み二の手指を失つたもの又はおや指以外の三の手指を失つたもの
一手のおや指を含み三の手指の用を廃したもの又はおや指以外の四の手指の用を廃したもの
一下肢を五センチメートル以上短縮したもの
一上肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの
一下肢の三大関節中の一関節の用を廃したもの
一上肢に偽関節を残すもの
一下肢に偽関節を残すもの
一足の足指の全部を失つたもの
819万円

第九級
両眼の視力が〇・六以下になつたもの
一眼の視力が〇・〇六以下になつたもの
両眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの
咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの
両耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になり、他耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になつたもの
一耳の聴力を全く失つたもの
神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
胸腹部臓器の機能に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
一手のおや指又はおや指以外の二の手指を失つたもの
一手のおや指を含み二の手指の用を廃したもの又はおや指以外の三の手指の用を廃したもの
一足の第一の足指を含み二以上の足指を失つたもの
一足の足指の全部の用を廃したもの
外貌に相当程度の醜状を残すもの
生殖器に著しい障害を残すもの
616万円

第十級
一眼の視力が〇・一以下になつたもの
正面を見た場合に複視の症状を残すもの
咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの
十四歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
両耳の聴力が一メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になつたもの
一耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になつたもの
一手のおや指又はおや指以外の二の手指の用を廃したもの
一下肢を三センチメートル以上短縮したもの
一足の第一の足指又は他の四の足指を失つたもの
一上肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの
一下肢の三大関節中の一関節の機能に著しい障害を残すもの
461万円

第十一級
両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
一眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
十歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
両耳の聴力が一メートル以上の距離では小声を解することができない程度になつたもの
一耳の聴力が四十センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になつたもの
脊柱に変形を残すもの
一手のひとさし指、なか指又はくすり指を失つたもの
一足の第一の足指を含み二以上の足指の用を廃したもの
胸腹部臓器の機能に障害を残し、労務の遂行に相当な程度の支障があるもの
331万円

第十二級
一眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
一眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
七歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
一耳の耳殻の大部分を欠損したもの
鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨又は骨盤骨に著しい変形を残すもの
一上肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの
一下肢の三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの
長管骨に変形を残すもの
一手のこ指を失つたもの
一手のひとさし指、なか指又はくすり指の用を廃したもの
一足の第二の足指を失つたもの、第二の足指を含み二の足指を失つたもの又は第三の足指以下の三の足指を失つたもの
一足の第一の足指又は他の四の足指の用を廃したもの
局部に頑固な神経症状を残すもの
外貌に醜状を残すもの
224万円

第十三級
一眼の視力が〇・六以下になつたもの
正面以外を見た場合に複視の症状を残すもの
一眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
五歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
一手のこ指の用を廃したもの
一手のおや指の指骨の一部を失つたもの
一下肢を一センチメートル以上短縮したもの
一足の第三の足指以下の一又は二の足指を失つたもの
一足の第二の足指の用を廃したもの、第二の足指を含み二の足指の用を廃したもの又は第三の足指以下の三の足指の用を廃したもの
胸腹部臓器の機能に障害を残すもの
139万円

第十四級
一眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
三歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
一耳の聴力が一メートル以上の距離では小声を解することができない程度になつたもの
上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
一手のおや指以外の手指の指骨の一部を失つたもの
一手のおや指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなつたもの
一足の第三の足指以下の一又は二の足指の用を廃したもの
局部に神経症状を残すもの
75万円

【備考】
視力の測定は、万国式試視力表による。屈折異状のあるものについては、矯正視力について測定する。
手指を失つたものとは、おや指は指節間関節、その他の手指は近位指節間関節以上を失つたものをいう。
手指の用を廃したものとは、手指の末節骨の半分以上を失い、又は中手指節関節若しくは近位指節間関節(おや指にあつては、指節間関節)に著しい運動障害を残すものをいう。
足指を失つたものとは、その全部を失つたものをいう。
足指の用を廃したものとは、第一の足指は末節骨の半分以上、その他の足指は遠位指節間関節以上を失つたもの又は中足指節関節若しくは近位指節間関節(第一の足指にあつては、指節間関節)に著しい運動障害を残すものをいう。
各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であつて、各等級の後遺障害に相当するものは、当該等級の後遺障害とする。


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